上田産業株式会社は自然にあふれた場所にある。今回、お邪魔した同社の「木工房まつや」は、入った瞬間からヒノキの香りがかおる素敵な工房だ。
「上田建築デザイン」を屋号にして、住宅や商業施設などの企画、開発から設計、そして建築の木材資材を扱っている会社である。幅広い仕事内容から、従来からの工務店や地域の一般のお客様と顧客の層は厚い。
木工房まつやでは、より多くの人に木の良さを広めるため、また明治5年創業から続く同社の歴史をPRするために、本業の建築業から出てくるヒノキの端材を利用した「マイ箸作り体験」を実施している。夏休みには小学校の子ども会や、野洲市でおこなわれる2年に1度の交換留学生の集まりに出向き、マイ箸作りを教えに行くなどの活動もしている。
指導の中心を担うのは、60~80歳代のシニアスタッフだ。代表の上田崇司さんは、「元々木工が好きな人たちで、木材をよく買いに来てくださっているお客さんなんです。そうやって地域の方とコミュニケーションをとっています。」と笑顔で話してくださった。
こういった活動は、滋賀咲くブログのほか、Instagram、FacebookなどのSNSで積極的にPRしている。「ほかにも滋賀県の木の端材を使ってストラップや実際に郵送できるハガキを作ったりしています」という。